絵本賞って知っていますか?受賞作品や絵本の選び方もご紹介
公開日:2023.01.13
最終更新日:2024.11.13
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絵本に贈られる絵本賞というものを、みなさんはご存じですか?
その名の通り、絵本に贈られる賞なのですが、対象作品や賞の趣旨によって様々な絵本賞があります。
今回は絵本賞と合わせて、絵本の選び方や読み聞かせについてもご紹介します。
目次
絵本賞とは
絵本賞は児童文学賞と呼ばれる賞の中にあり、対象作品や賞の趣旨によってたくさんの賞があります。
日本で出版された絵本に贈られる絵本賞の数は25以上もあり、創設年が一番古い賞で1960年代から続くものもあります。
また、海外にも日本と同じように児童文学賞というものがあります。
その中から3つ絵本賞をご紹介します。
絵本賞を3つご紹介
日本絵本賞
日本絵本賞は、公益社団法人全国学校図書館協議会が1995年から実施しています。
絵本芸術の普及、絵本読書の振興、絵本出版の発展を願って、優れた絵本に「日本絵本賞」を贈ります。
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選考は、まず全国学校図書館協議会の絵本委員会において、全国学校図書館協議会図書選定で合格した新刊絵本の検討・評価を重ね、「日本絵本賞最終候補絵本」を選びます。
次に、作家、画家、絵本研究者、美術評論家などの主催者が任命した最終選考委員により、最終選考会を行い、授賞を決定します。
講談社絵本賞
絵本において新分野を開拓し、質的向上に寄与した優秀な作品に対して贈呈される賞で、講談社が実施しています。
1970年から続いていて、第50回を機に講談社出版文化賞絵本賞から現在の講談社絵本賞に名称が変わりました。
コールデコット賞
世界三大絵本賞のひとつで、アメリカ合衆国の児童文学に関する賞です。
19世紀の英国を代表する画家、ランドルフ・コールデコットの名にちなんで創設された賞で、1937年からアメリカ図書館協会が実施しています。
アメリカ合衆国で出版されたことやオリジナル作品であること、子どもの理解力、能力、鑑賞力に敬意を払っている内容で構成されていることなどが受賞条件です。
受賞作品と作品の特徴
ご紹介した3つの絵本賞で、過去の受賞作品をご紹介します。
日本絵本賞受賞作品
2022年度受賞
おすしやさんにいらっしゃい!生きものが食べものになるまで
文:おかだ だいすけ
写真:遠藤 宏
キンメダイ、アナゴ、イカなど、釣り上げた魚をさばき、だんだんと美味しそうな切り身へとかわって行く様子を、動画のような連続性で見せる写真絵本。
魚のとくちょうや部位の名前も解説。
最後はお寿司になって登場。みんなで美味しくいただきます。
「命をもらって生きている自分を大切に」とメッセージを贈ります。
著者は寿司職人の方で、「使う食材や道具などは、可能な限り生産地に足を運び、五感で確かめる。自分で作れるものは作る、獲れるものは獲りに行く」ということにこだわりを持ち、幼稚園や小学校で魚をさばき料理に仕上げるまでを子どもたちに見せる会や高校での寿司のワークショップなど様々な活動を行っているそうです。
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参考:絵本ナビ
講談社絵本賞受賞作品
2020年度受賞
なまえのないねこ
作:竹下 文子
絵: 町田尚子
八百屋や書店、パン屋、蕎麦屋、喫茶店などの飼い猫たちが、みんな持っている「名前」に憧れている、ひとりぼっちの猫。
ある日、お寺の猫に「自分で好きな名前をつければいいじゃない」と言われ、名前を探すことに。
名前のない猫が見つけた「ほんとうに欲しかったもの」とは?
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絵本に登場するキジトラは、里親などに出されても、引き取り手が少ないそうです。
「名前のないネコ」が一匹でも新しい家族に出会ってほしいという願いが絵本を読みながら伝わってきます。
参考:絵本ナビ
コールデコット賞受賞作品
1986年受賞作品
急行「北極号」
作・絵: クリス・ヴァン・オールズバーグ
訳: 村上 春樹
雪の降るクリスマスイブ、サンタクロースを信じる僕のもとに現れたのはま真っ白な蒸気に包まれた汽車、急行「北極号」。その不思議な汽車に乗り込むと、車内は僕みたいなパジャマ姿の子どもたちでいっぱいだった。
こうして、「北極号」の幻想的な旅が始まった。冷え冷えとした暗い森を抜け、月をかすめそうなほどの高い山を越えて汽車は北へ北へと進み、到着した所は北極点。
そこではクリスマスのおもちゃが全部作られている。そして、サンタクロースから選ばれた一人の子どもが「クリスマスプレゼントの第一号」を手渡される。
神秘的で深みのある絵に、思わず大人も惹きこまれてしまいます。
参考:絵本ナビ
絵本の選び方
絵本を買ったり、借りたりするときに、選ぶ基準って難しいですよね。参考にしていただける選び方をご紹介します。
年齢で選ぶ
絵本の表紙に書かれていたり、本屋さんなどで年齢別に陳列されていたりするところもあるので、それを基準にして読んでほしい方に合う絵本を探してみましょう。
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0歳~小学校低学年くらいまでの子どもは、特に絵本を読む機会が多いので、年齢の差はとても大きいです。
特に言語能力や感受性は、年齢と共に著しく成長していきます。
年齢や発達状況に合わせて絵本を選んでいくことが大切なのです。
内容や絵で選ぶ
絵本といえば、やはり絵に特徴があって惹かれることが多いですよね。
特に絵本を読み聞かせる年齢の子どもは、絵本の絵を見て、声を聞きながら、想像を膨らませながら読み聞かせを楽しみます。
好きな絵が描かれていると、絵本を読むことがさらに楽しくなりますよね。
好きな絵が描かれている本を選ぶというのも、選び方のひとつです。
また、子どもに読み聞かせしたいと思う内容が書かれている絵本を選ぶことも多いと思います。
作法や生活習慣、感情表現などが題材になった絵本もたくさんありますので、絵本を通して伝えることもできます。
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絵本は役立つもの、教えるものではありません。
絵本を内容で選ぶときは「子どもが喜んで楽しみながら読むだろうか」ということを想像してみましょう。
- 絵本|速読図書館 速読図書館では絵本も紹介しています!ぜひここからも探してみてください。
絵本の読み聞かせしていますか?
絵本の読み聞かせには子どもだけでなく、大人にもメリットがあります。
子どもにとっての読み聞かせのメリット
子どもにとっての一番のメリットは「子どもがリラックスする」ということです。
読み聞かせの時は親子で絵本を一緒に読むので、膝の上に座ったり、寄り添ったりすることが多いため、子どもが親のぬくもりを感じてリラックスすることができます。
リラックスした状態で絵本を読むと、感受性が豊かになったり、想像力が働いたりして、集中して絵本に向き合うことができます。
また、読み聞かせで新しい言葉を知るきっかけにもなるので、言語能力も高まります。
大人にとっての読み聞かせのメリット
大人も子どもと同じように、読み聞かせをすることでリラックス効果を得ることができます。
ゆったり読むこと、子どもと一緒に想像しながら読むことで、心が落ち着きます。
日々忙しなく過ごしている大人にとって、子どもとゆったり絵本を読むという時間は、最大の癒しになるでしょう。
まとめ
受賞作品を参考に、子どもに最適な絵本を選びましょう
- 日本だけでなく世界にも絵本賞があり、歴史はとても古い
- 年齢や好きな絵、興味がある内容で絵本を選ぶと子どもも楽しく読める
- 子どもも大人も読み聞かせでリラックス効果を得られる
日本だけでなく世界にも絵本賞があり、素晴らしい絵本があふれています。
子どもと書店や図書館に足を運び、一緒に絵本を選ぶのもとても楽しいですよね。
読み聞かせは親子の大切なコミュニケーションのひとつです。
絵本を読む時間は大人も子どももリラックスできるので、好きな絵本を手に取って、ゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。