ネットトラブルから身を守る!情報モラルを学ぼう!

この記事は2985文字です。
約2分で読めたら読書速度1200文字/分。

ネットトラブルから身を守る!情報モラルを学ぼう!

みなさんは、スマートフォンや※SNSを使うときに決まりを作ったり、注意したりしていることはありますか?SNSはとても便利で利用も広がっていますが、それに伴ってトラブルや事件に発展してしまうこともあります。

今回はSNSやインターネットを使う上で、どのようにしたら自分や周りの人を守ることができるのか、一緒に考えていきましょう。

  • ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、登録された利用者同士が交流できるWebサイトの会員制サービス

今の子どもたちを取り巻く環境は?

2010年前後からスマートフォンやSNSが子どもたちの間にも急速に普及

令和2年に行われた「青少年のインターネット利用環境実態調査」では、高校生の94.2%、中学生の67.0%、小学生(満10歳以上)の40.2%がスマートフォンでインターネット利用しているという結果が出ています。

SNS等での被害の増加

SNSによる被害児童の数は増加傾向にあり、令和元年に2,082人と過去最多となりました。令和2年は1,819件ですが、依然として多い件数です。

参考:令和2年度青少年のインターネット利用環境実態調査
参考:令和2年における少年非行、児童虐待  及び子供の性被害の状況

携帯電話・スマートフォンやSNSが急速に普及し、それによる犯罪被害も増加傾向にあります。自分や周りの人の身を守るためにも、スマートフォンやSNSを使う前に、情報モラルを身につけることが重要です。

SNSやインターネットで実際にこんなことが起こっている!

子どもたちのSNSやインターネットの利用増加で実際にどんなトラブルに遭う可能性があるのでしょうか?

誘拐や略取

顔の見えないインターネット上では、年齢や性別などを偽ることは簡単です。SNSで友達になった人と直接会う約束をしたら、事前に聞いていたのと全くの別人が来て無理やり車に乗せられそうになった、という事件も起きています。

ストーカー

SNSに軽い気持ちで部屋の中や、家の近く、普段立ち寄る場所、自分の写真を載せていると、その情報を元にあなたを特定し、ストーカーがやってくるかもしれません。

犯罪勧誘

闇サイトなどと呼ばれるサイトで、面識がない人たちが集まって犯罪を行うために仲間を探しています。興味本位で覗いたりしていると、例えば、高額バイトと称して詐欺のお金の受け渡し役をさせるなど、あなたを犯罪に誘ってくることもあるかもしれません。

ネットいじめ

特定の人物に関するありもしない書き込みをして、傷つけたり、仲間外れにしたりする「ネットいじめ」というものがあります。SNSのグループなどで、まわりの雰囲気に流され同調してしまうことで、あなたもいじめに加わってしまう可能性もあります。

デジタルタトゥー

インターネットやSNSで公開した書き込みや個人情報などが一度拡散されてしまうと、完全に削除することは難しくなります。これを「デジタルタトゥー」と言います。

参考:インターネットの安全・安心ガイドブックVer4.10 第5章

SNSやインターネットとの付き合い方って?

個人情報は基本的に公開しない

一度流出した個人情報は、絶対にインターネットから消し去ることはできません。SNSを利用する場合、個人情報は必須のもの以外は記入しないようにしましょう。その上で、公開範囲をリアルな友達限定にすることをオススメします。

そもそも個人情報って?

「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの(個人情報保護法 第2条より抜粋)
具体的には

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • 生年月日
  • 個人が特定できるメールアドレス
  • 個人が特定できる写真
  • ポイントカードやクレジットカードなどの購買履歴

などがあります。

会ったことがない人とむやみに友達にならない

会ったことがない人が友達になりたいと近づいてきても、すぐにOKせずに家族などに相談したり、相手についてよく調べたりしましょう。そのような人の中には悪意を持った人がいる可能性があります。

現実世界で会おうとする人を警戒する。出会い系サイトに近づかない。

実際に会ったことがない人は、プロフィールの年齢や性別が本当のものなのか分かりません。そして、よく事件が起こる出会い系サイトには近づかないようにしましょう。

個人が特定される情報はSNSなどに投稿しない

自分自身の写真や、自分の家や家の近くの写真を投稿しないようにしましょう。また、写真を「位置情報あり」で撮影していると、写真に位置情報が記録され、特定されてしまう危険があるので注意しましょう。

参考:インターネットの安全・安心ガイドブックVer4.10 第5章

文部科学省が「情報モラル教育推進事業」の一環として、情報社会の新たな問題を考える教材として作成された動画もあります。

親子での約束「スマホ契約書」って?

スマートフォンを使うときには、トラブルに巻き込まれないためにも家族と相談して「スマホ契約書」を作ってみましょう。
契約書というと固いイメージがありますが、スマートフォン利用のルールを口頭ではなく、紙に書き出しまとめることで見返すことができ、「言った・言ってない」といったやりとりも避けることができます。
また、親子で話し合って主体的にルールを決め、お互いが確認しあうことで、「これはないがしろにしてはいけないことだ」という意識が高まります。スマートフォンを正しく使用して、責任を持って情報を扱いましょう。

ダウンロードして使用できるスマホ約束リストをご用意したので、ぜひ各ご家庭でスマートフォン利用の仕方について話し合い、「我が家のスマホルール」を決めてみるのはいかがでしょうか?

私たちはスマートフォンやSNSの普及で、距離を越えて様々な人やものと繋がることができるようになりました。しかし、この時代に合わせた新しい付き合い方を学ばないと、時に恐ろしい経験をしてしまう可能性もあります。
自らインターネットの世界をよく知って、情報モラルを身につけ、楽しく活用していきましょう。

関連キーワード

人気記事

時代とともに変化する!?日本の語彙
2023.02.17

言葉の意味は時代と共に変わる!?変化する日本語の語彙

日常の会話やコミュニケーションなど、生活に欠かせないのが母国語の『語彙』です。文化庁が実施した調査の結果でも、言葉やその使い方について、社会全般の課題があると答えた人が8割を超える結果となっています。

2024年度実施 大学入学共通テスト国語 文字数を分析
2024.01.22

2024年度実施 大学入学共通テスト 国語 文字数を分析 難易度は昨年並みだが、速読解力は必須

2024年1月13日、2024年度(令和6年度)大学入学共通テスト1日目が行われました。国語は、文字数は昨年並み。出題意図が明確な問題が多かったものの、昨年同様複数の文章や資料を関連付けて答えを導き出す力が必要です。

2024年度実施 大学入学共通テスト英語 語数を分析
2024.01.22

2024年度実施 大学入学共通テスト 英語 語数を分析 3年連続6,000語超え

2024年度(令和6年度)大学入学共通テストが、2024年1月13、14日に行われました。リーディングでは3年連続で6,000語を超え、リスニングでは今年も非英語母語者が混じる会話や、グラフや図と絡めた出題がみられ、総合的な英語力が問われました。