ネットが遅い?家庭での通信学習で知っておきたい ネットやWi-Fi知識
公開日:2021.08.24
最終更新日:2021.08.25
この記事は4706文字です。
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新型コロナウイルスの影響で、学習のICT化が急ピッチで進み、家庭学習でパソコンやタブレットを使う機会も増えたのではないでしょうか。
そんな中、「インターネットが遅い」「動画が止まる」「音声が途切れる」といった悩みはありませんか?インターネット通信環境が悪いと、ICTでの学習効率も悪くなり、ストレスにもつながります。
日本速脳速読協会の提供する「速読解・思考力講座」「速読聴英語講座」も、家庭でタブレットやパソコンを使ってトレーニングをすることができます。くわしくはお近くの開講教室で確認してください。
今回は、学校や学習塾のICT教育環境整備を行う株式会社V-GrowthのMさんに、Wi-Fiの知識を教えてもらいます。
快適なネット環境を整えることで、パフォーマンスの良いICT学習に取り組みましょう!
V-Growth Mさん
目次
まずはWi-Fiについて知ろう!
Wi-Fiとは、スマホ、タブレットなどのネットワーク接続に対応した機器を、無線でLAN(Local Area Network)に接続する技術のことです。Wi-Fiを利用するには、電波の送受信を行うためのWi-Fiルーターが必要です。
Wi-Fiは直線距離で50〜100mくらいしか届かないので、家の2階など遠い場所や障害物(壁や瀬の高い家具)がある場所で使うときは、ルーターから有線で接続するアクセスポイントや、ルーターから無線で接続する中継器も必要になってきます。
V-Growth Mさん
調子が悪いなと思ったときに、この仕組みを知っておけば原因を探すヒントになりますね。
通信速度が遅いってどのくらい?速度を計測してみよう
読み込みが遅い、動画が止まるといった原因のひとつに、通信速度の遅さがあります。一般的に、ストレスなく通信できるのは10Mbps~30Mbps程度と言われています。
通信速度には「上り(送信/アップロード)」と「下り(受信/ダウンロード)」があり、Webサイトや、動画を見る時に重要なのは「下り」です。
Mbps・・・(メガビーピーエス)は1秒間に送受信可能なデータ量を表す単位です。 数値が大きいほど 、通信速度が速くなります。
必要な速度目安 | |
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LINE、メールのテキスト送受信 | 1Mbps |
Webサイトを見る | 1〜10Mbps |
You Tubeを見る | HD 1080p 5Mbps、 4K 20Mbps |
Skypeグループビデオ通話 | 4〜8Mbps |
Zoomグループビデオ通話 | 3.0 Mbps |
オンラインゲーム | 100Mbps |
回線の速度目安 | |
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固定回線(光回線) | 平均速度 80Mbps~100Mbp |
モバイルルーター | 約50Mbps |
公共施設のWi-Fiスポット | 約25Mbps以下 |
V-Growth Mさん
動画視聴やグループ通話に必要な速度がなければ、原因を探してみましょう。
Wi-Fiの正しい設定できていますか?
Wi-Fiの2.4GHz、5GHzの違いって?どっちがいいの?
V-Growth Mさん
Wi-Fi専用の周波数だと、他の電波が干渉しにくく通信が比較的安定しています。ただ、障害物に弱く電波が届かないというデメリットがあるので、使う場所や目的にあった方を選んでください。
無線LANでは主に「2.4GHz帯」と「5GHz帯」という周波数帯が利用できます。しかし家庭用コードレス電話や電子レンジなども、同じ「2.4GHz帯」の周波数帯の電波を利用するため、同時に利用すると通信障害が発生することがあります。
2.4GHz帯の特徴 | |
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◎メリット 壁や床などの障害物にも強く、隣や階上の部屋まで電波が遠方まで届きやすい |
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×デメリット 電子レンジやBluetoothなど、ほかの機器と同時に使うと電波が弱まる |
5GHz帯の特徴 | |
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◎メリット Wi-Fi専用の電波なので安定的に通信を行うことができる |
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×デメリット 鉄筋コンクリートや金属に反射してしまう |
Wi-Fiが遅いときのチェックリスト
チェック1. Wi-Fiルーターの位置
Wi-Fiルーターの設置場所が悪いと接続が不安定になってしまいます。使う場所から遠くに置いたりしていませんか?
また、ルーターとの間に壁や大きな家具などの障害物があると電波が届きにくくなります。天井や、1-2mの高さの壁や棚に置くだけでも改善するかもしれません。
チェック2. 同時にたくさんの機器で使用している
Wi-Fiでは複数の機器をつなぐことができますが、同時に使うと繋がりにくくなってしまします。
ビデオ通話や、高画質の動画視聴を同時に行うことは避けたほうがいいでしょう。
オンライン授業や会議など、どうしても途切れたら困る時は事前に話し合っておくほうがいいですね。
チェック3. 他の機器の電波が干渉している
電子レンジや無線の固定電話、ワイヤレスヘッドフォン、Bluetoothなどは2.4GHzを使っています。
そのため、電波干渉によって回線速度が落ちることもありますので、5GHzで接続をすることをおすすめします。
チェック4. 雨や猛暑など、天気が関係している
電波は水に当たると吸収されてしまうという性質を持っているため、強い雨の日は影響を受けて不安定になることがあります。
また、猛暑でルーターの熱暴走が起こると故障の原因になります。高温になる場所や、直射日光が当たる場所は避けて設置してください。
チェック5. たくさんの人がアクセスしている
インターネットを使用する人が多い、午後6時以降の夜間帯は繋がりにくくなることがあります。
また、見ようとしているサイトやアプリに同時にたくさんの人がアクセスすると表示スピードが遅くなってしまう場合があります。
チェック6. 使っている機器やWi-Fi機器の問題
パソコンやタブレット、Wi-Fiルーターに問題があることが考えられます。
パソコンやWi-Fiルーターを買ったのは10年前・・・といった場合には、高速通信に対応できていないかもしれませんので、買い替えも検討してください。
調子が悪いなと思ったら、まずは試してみてください
パソコンやタブレット
□再起動する□キャッシュを削除
□不要なアプリや写真を消して、空き容量を増やす
□アップデートする
Wi-Fiルーター
□再起動する□高速通信に対応しているか型番を確認
※キャッシュクリアやアップデートをする際は、必要なデータが消えないように別の場所に保存するなど注意してください。
よくあるWi-Fiの質問
V-Growth Mさん
学校では、昨今のGIGAスクールや新型コロナウイルスの影響で、タブレットの普及率が高まり、遠隔授業も始まりました。「Wi-Fiの設備はあるし、大丈夫だろう」と思っていたら、予想以上に繋がりが悪く、授業が中断されてしまうことが多いようです。
V-Growth Mさん
LANケーブルには規格があるのでWi-Fi機器の有線接続に合う規格を選びましょう。
お話を聞いた方 株式会社V-Growth Mさん
どれだけWi-Fi完備を徹底していても、通信にはトラブルがつきものです。環境整備を前もって徹底しておくことは勿論のことですが、大切なのは、トラブルが起きた時に、適切に対応し改善していくことです。
V-Growthでは、ICT機器を活用して、リモート授業(学習)を行っている学校・学習塾の事例を紹介させていただいております。インフラはもちろんのこと、ICT教育全般でお困りのことがあれば、実際に現地調査やヒアリングをさせていただき、ご要望に沿ったご提案をさせていただくことも可能です。学校や学習塾での環境設備をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。
V-Growth Webサイト
https://www.v-growth.co.jp/
まとめ
Wi-Fi知識を身につけて、ICT学習環境を整えよう
- Google検索窓で「スピードテスト」と入れて通信速度をチェック
- グループ通話は8Mbps、動画視聴には20Mbps程度必要
- Wi-Fiの2.4GHzは遠くまでつながりやすいけど、他の干渉を受けやすい
- Wi-Fiの5GHzは障害物に弱いけど、通信が速く、安定しやすい
- Wi-Fiの設置場所や高さを変えてみる
- 同時に使う機器を減らす
プロバイダーによって価格や速度は異なります。同じくらいの価格帯なら通信速度が速い方を選んで快適な環境を整えてください。
関連キーワード
Googleの検索窓から通信速度を測定
Googleの検索窓に「スピードテスト」と入れて検索すると、通信速度を測定することができます。
「上り(送信/アップロード)」「下り(受信/ダウンロード)」の両方の結果が表示されます。