日本の「読解力」順位が低下!?世界学習到達度調査

この記事は898文字です。
約1分で読めたら読書速度1200文字/分。

近年の全国学力テストでは、年々上位県と下位県の差が、都道府県単位ではほとんど見られなくなっています。では、世界の中ではどうでしょうか?

2015年に行われ平成28(2016)年12月に発表された、OECDが進めているPISA(Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査をみてみましょう。

世界学習到達度調査とは

72の国・地域の高校1年生を対象に行われる「世界学習到達度調査」で、2015年調査ではコンピュータ使用型調査へと全面的に移行し、科学的リテラシーを中心分野として、読解力、数学的リテラシーの3分野が調査されました。
調査には、全国の198 校(学科)約 6,600 人の生徒が参加しました。

日本の「読解力」順位が低下!?

文章や資料から情報を読み取り、自分の考えを記述する「読解力」調査では日本は前回の4位から8位に順位を落としています。

また、得点によって生徒の習熟度をレベル6以上からレベル1b未満の8段階に分けたところ、 日本では「レベル5」以上の生徒は11%でした。
「レベル5」以上の生徒の割合が最も多いのはシンガポールで18% 、次いでカナダ・フィンランド・ニュージーランドの14%、韓国・フランスの13%となっています。

文部科学省は要因について、紙でのテストからコンピューターの使用に変わったことを挙げており、対策としてICTを活用した教育の調査と、語彙力の強化(読書活動の充実)などをしていくと発表しました。 2018年には、読解力を中心とした調査が行われる予定です。

出典:文部科学省ホームページ、国立教育施策研究所OECD生徒の学習到達度調査(PISA)

まとめ

読解力の強化とICTを活用したテストに慣れることが必要

「読解力」のために、速読講座で速く読み解くトレーニングをおこない、たくさんの本に触れて語彙力・表現力をアップさせましょう。

関連キーワード

人気記事

時代とともに変化する!?日本の語彙
2023.02.17

言葉の意味は時代と共に変わる!?変化する日本語の語彙

日常の会話やコミュニケーションなど、生活に欠かせないのが母国語の『語彙』です。文化庁が実施した調査の結果でも、言葉やその使い方について、社会全般の課題があると答えた人が8割を超える結果となっています。

2024年度実施 大学入学共通テスト国語 文字数を分析
2024.01.22

2024年度実施 大学入学共通テスト 国語 文字数を分析 難易度は昨年並みだが、速読解力は必須

2024年1月13日、2024年度(令和6年度)大学入学共通テスト1日目が行われました。国語は、文字数は昨年並み。出題意図が明確な問題が多かったものの、昨年同様複数の文章や資料を関連付けて答えを導き出す力が必要です。

2024年度実施 大学入学共通テスト英語 語数を分析
2024.01.22

2024年度実施 大学入学共通テスト 英語 語数を分析 3年連続6,000語超え

2024年度(令和6年度)大学入学共通テストが、2024年1月13、14日に行われました。リーディングでは3年連続で6,000語を超え、リスニングでは今年も非英語母語者が混じる会話や、グラフや図と絡めた出題がみられ、総合的な英語力が問われました。