いまさら聞きにくい…芥川賞・直木賞の違いって?~小中学生、高校生が応募できる文学賞も合わせてご紹介~
公開日:2020.08.07
最終更新日:2021.10.07
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第163回芥川龍之介賞、直木三十五賞の選考委員会が2020年7月15日に開催されました。
2020年度上半期は、芥川賞に高山羽根子さんの「首里の馬」と遠野遥さんの「破局」、直木賞に馳星周さんの「少年と犬」が授賞作に決定しました。
「今回はどの作品が候補だろう?」「授賞するのだろう?」とメディアでも話題になることが多い、芥川賞と直木賞。でもその違いをよくわかっていない人も多いのではないでしょうか?
それぞれの賞の特徴や違い、選考の基準、小中学生や高校生でも応募できる文学賞について調べてみました!
目次
「芥川賞」と「直木賞」ってなに?
芥川賞とは…
芥川賞(正式名称は芥川龍之介賞)は、1935年に芥川龍之介を記念して創設された文学賞のことで、新人作家による純文学の短編~中編作品のなかから選ばれます。
第153回に又吉直樹さんが『火花』という作品で授賞されて話題になりましたね!
直木賞とは…
直木賞(正式名称は直木三十五(なおきさんじゅうご)賞)は、1935年に芥川賞とともに創設されました。中堅やベテラン作家による短編~長編の大衆小説のなかから選ばれます。
テレビドラマ化されて話題にもなった池井戸潤さんの『下町ロケット』も第145回直木賞を授賞しています。
大衆小説は「読み手が楽しいと感じるエンターテイメント性(娯楽性)に溢れた小説」のことです。
「芥川賞」と「直木賞」、違いをまとめてみた
受賞者には賞金や豪華な賞品も!
芥川賞と直木賞の大まかな内容はわかりましたが、果たして何がどう違うのかというのは分かりづらいですよね。 共通しているところも含め、表にまとめてみました。
文学賞は誰でも応募できるの?
年齢やキャリア関係なく応募できる文学賞もたくさんあります
前述した「直木賞」のように、対象者のキャリアを定めている場合もありますが、年齢やキャリア関係なく公募している文学賞もたくさんあります。
小中学生や高校生でも応募できる文学賞もあります!
その多くは夏休み期間を応募期間に設定しているので、ゆっくりじっくり書き進めることもできますし、「夏休みに作家デビュー!?」ということもあるかもしれません!
次の章では、小学生~高校生が応募できる文学賞をご紹介します。
小学生、中学生が応募できる!文学賞のご紹介
角川つばさ文庫小説賞 こども部門
募集作品 | 小中学生が読みたいと思う作品。ジャンルは自由。400字詰原稿用紙で30枚まで。 (未発表、未投稿の作品にかぎる) |
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賞 | [グランプリ]賞状・図書カード1万円分 [特別賞]賞状・図書カード3千円分 [入賞]賞状・図書カード1千円分 |
応募内容の詳細はこちら
小学館ジュニア文庫U-15(アンダーフィフティーン)賞
募集作品 | 小中学生が読みたいと思う作品。ジャンルは自由。400字詰原稿用紙で20枚以上80枚以内。(未発表、未投稿の作品にかぎる) |
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賞 | [グランプリ]記念品・図書カード5万円分 [準グランプリ]記念品・図書カード1万円分 |
応募内容の詳細はこちら
高校生が応募できる!文学賞のご紹介
カクヨム甲子園
募集作品 | 各小説のジャンル(現代ドラマ、ミステリー、小説等)で、ロングストーリー部門・ショートストーリー部門で募集。 ロングストーリー部門は6,000文字以上20,000文字以下、ショートストーリー部門は4,000文字以下。 |
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賞(各部門) | [大賞]記念品+図書カード5万円分+Amazonギフト券2万円分 [奨励賞]記念品+図書カード1万円分+Amazonギフト券1万円分 [読売新聞社賞]記念品+読売中高生新聞1年分+図書カード1万円分 |
応募内容の詳細はこちら
全国高校生創作コンテスト
募集作品 | 短篇小説の部 1人3篇以内(400字詰原稿用紙またはPC原稿を20字×20行に設定し10枚以内) ※短編小説の部以外にも、現代詩の部・短歌の部・俳句の部も募集しています |
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賞(各部門) | [最優秀賞]賞状・副賞5万円・記念品 [優秀賞]賞状・副賞3万円・記念品 [佳作]賞状・記念品 [文部科学大臣賞]賞状・副賞5万円相当の図書カード・記念品 ※全部門で1校 |
応募内容の詳細はこちら
まとめ
芥川賞も直木賞の大きな違いは「作家のキャリアと文学のジャンル」
芥川賞と直木賞、どちらがすごい賞なんだろう?と思いますが、選考基準やジャンルが異なるため、どちらが格上というのはありません。どちらも素晴らしく大変名誉ある賞なので、授賞だけでなくノミネートされるだけでもすごいですよね!
候補作や授賞作の発表前後は本屋さんでも特設コーナーが設けられたりしますので、この機会に足を運んでみましょう。
また、さまざまなジャンルの本を読むことで、「自分でも書いてみたいな」と思うかもしれません。その時はぜひ賞への応募にチャレンジしてみてくださいね!
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