速読の歴史 〜速読の達人?!「龐統」編〜
公開日:2020.02.20
最終更新日:2024.11.13
この記事は1467文字です。
約1分で読めたら読書速度1200文字/分。
速読というと、文章を速く読むための技術、速読が生まれたのは現代、つい最近?というイメージがありますよね。
しかし、速読にはとても古く長い歴史があるのです。
今回はそんな速読の歴史についてご紹介いたします。
速読の歴史の始まりは?
速読の歴史はとても古く、中国の三国時代(220年~280年ごろ)までさかのぼります。
みなさんは『三国志』という言葉を聞いたことはありますか?
『三国志』とは中国の歴史書の名前で、実はこの『三国志』に登場する人物と速読が関係しているのです。
1日で山積みの仕事を終わらせた「龐統(ほうとう)」の逸話
- 龐統(ほうとう)…劉備に仕えた副軍師。軍師としての才能は諸葛孔明以上だったともいわれた。
- 諸葛孔明(しょかつこうめい)…三国志一の天才軍師。劉備に忠義を尽くした家臣。
- 劉備玄徳(りゅうびげんとく)…漢帝国復興を目指し、民のために戦った。蜀漢の初代皇帝。
孔明(こうめい)の紹介状をもって中国の英雄 劉備(りゅうび)玄徳(げんとく)に会った龐統でしたが、田舎の役所へ配属されてしまいます。
納得できない龐統は仕事をきちんとせず、なまけてばかりいました。
そのせいで仕事がたくさんたまってしまい、その噂が龐統の上司である劉備に伝わってしまいました。
劉備は人伝いに龐統に注意をしましたが、「こんな仕事、1日で片付けてみましょう!」と言って、翌日山積みの仕事を見事に全て終わらせてしまいました。
こうして龐統は劉備玄徳に才能を認められたそうです。
このことから「山積みの書類を素早く読み、1日で処理できた」
という龐統は、もしかすると速読を身につけていたのかもしれません。
日頃から書類や本をたくさん読むことで、処理能力も自然と身につくので、学習や仕事に活かせますね!
そもそも三国志って何?
220年~280年ごろにかけて、中国が魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の3つの国にわかれて争っていたころのことを書いた物語です。
日本では邪馬台国(やまたいこく)の卑弥呼(ひみこ)が登場する前後です。
そんな大昔の時代に、中国ではたくさんの英雄たちが天下をとろうと争っていたんですね。
上の3人龐統(ほうとう)・諸葛孔明(しょかつこうめい)・劉備玄徳(りゅうびげんとく)・は「蜀(しょく)」の劉備軍。
長編小説ですが、一気に読み進めたくなるほどワクワク感が止まらない作品です。
小学生や初心者向き
『三国志』羅貫中 著(青い鳥文庫)
ほぼ全ての漢字にフリガナがふってあるので、安心して読めます。
三国志の濃い歴史を一冊にギュッと縮めた読みやすい一冊です。
中学生以上向き
『三国志』吉川英治 著(講談社)
人物描写を日本人向けに大胆にアレンジしています。
数千の英雄たちの勇姿が豪快なスケールで展開する一大ロマンの物語。
三国志の入門としてはぴったりの本です。
いかがでしたか?速読の歴史は三国志と深い関係があったんですね。
とても古い時代から速読はおこなわれており、現代でも仕事や勉強、スポーツなどあらゆる面で速読は有効です。
この機会に、三国志の歴史小説をぜひ読んでみてくださいね。