小中学生からの読書習慣が大切!自分で考える力を読書で磨こう
公開日:2019.02.26
最終更新日:2024.09.04
この記事は2090文字です。
約2分で読めたら読書速度1200文字/分。
全国学校図書館協議会が毎日新聞社と共同で実施している「第64回学校読書調査」(2018年度)が発表されました。
全国の小・中・高等学校の児童生徒の読書状況についての調査で、一ヶ月の読書冊数0冊の高校生が約半数という結果に。
読書は、自分の考えを組み立てる「思考力」・問題文を読み解く「読解力」が鍛えられます。
子どもの頃からの読書習慣は将来の学習の役に立つのです。
この記事では読書習慣に着目して、不読率の改善を考えます。
読書冊数は成長するごとに減っている!?
「第64回学校読書調査」によると、一冊も本を読まない「不読率」は小学生で8.1%、中学生で15.3%、高校生で55.8%となっており、高校生は1ヶ月で読む読書冊数も1.3冊と大幅に減少しています。
出典:公益社団法人 全国学校図書館協議会 第64回学校読書調査(2018年)
ここ数年間の推移を見ても、1か月の読書冊数は高校生が一番少なく、また1か月に1冊も本を読まない不読率も高校生が一番高くなっています。
本を読まない高校生は、「部活動などで時間が無かった」のほかに「本が好きでない」「高校生になるまでに本を読んでいない(読書習慣がない)」と、答えた生徒が一定割合含まれることから、高校生になるまでの間に読書習慣を身に付ける必要があります。
読書能力の発達には段階がある
読書能力の発達には、5つの段階、前読書期、読書入門期、初歩読書期、多読期、成熟読書期に分けられると提唱されています。
出典:文部科学省 (資料4-2)発達段階に応じた取組について
高校生(15歳~18歳)は成熟読書期とされており、学術論文なども読むことができる年齢とされています。
読書習慣がない高校生が突然難易度の高い本を読むのは、読書への苦手意識にも繋がります。
読書能力には個人差があります。
まずは適正年齢に関係なく自分の読書能力を把握し、趣味のひとつ・楽しみのひとつとして読書活動をしましょう。
ですが、それは自発的な行動…つまり自らが読書をしようと思わなければ、読書活動をすることはないとも言えます。
やはり小中学生から読書習慣を身につけることが効果的ではないでしょうか。
小中学生から読書習慣を身につけるには?
図書館を利用する
小学生の本を読むきっかけは、「家族が一緒に図書館や本屋に連れて行ってくれたりすること」が約半数を占めています。
※文部科学省 平成28年度 子供の読書活動の推進等に関する調査研究 概要版より
図書館には多くの本があるので、その中から自分で好きな本を選んでもらうのがおすすめです。
習慣化するために、まず読書が楽しい・面白いものだと知ってもらうことが大切です。
大人も一緒に読書をする
親がよく本を読む家の子どもは、児童書や絵本などをたくさん読んでいるそうです。
※厚生労働省 第8回21世紀出生児縦断調査結果の概況より
子供にだけ本を読ませるのではなく、大人も一緒になって読書を楽しみましょう。
同じ本を読んで感想を語り合ってみてもいいかもしれません。
地域の読書推進活動イベントに参加する
子供の読書活動については、平成13年に施行された「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づいて国が推進しています。
そのため、地域によっては読書推進のイベントが開催されています。
例えば…
- 読み聞かせ会
- ビブリオバトル(書評合戦)
- 子ども司書制度
など
積極的に参加して、読書を楽しく身近なものに感じられるといいですね!
まとめ
楽しく読書をすることで習慣になる
- 自分の読書能力に合った読書をする
- 小中学生から本と出会う機会を作る
本を読み、様々な文化や考えに触れたり、さらに疑問を持つことで知識と考える力が身につきます。それは将来の入試にも役立つ力です。読書を習慣にして思考力を磨きましょう!