【小学生】九九を覚えるには?覚える方法や日常生活での意識の仕方

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小学校2年生の算数で登場する九九ですが、計算式の暗記で戸惑ってしまったり、数字に対して苦手意識を持つきっかけになったりすることもあります。
九九は今後の学習にも必要になるので習得は必須です。

今回は日常生活で意識をしながら覚えられる方法をご紹介します!

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九九を覚える方法

まずは九九を無理なく覚えていく方法をご紹介します。

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おはじきを使って九九の仕組みを理解する

九九は、小学生にとって算数の基礎を固める大切なステップです。
ただ暗記するだけでなく、その仕組みを理解することで、掛け算の持つ意味が自然に身につきやすくなります。
掛け算とは「1つあたりの数」と「いくつ分」を掛け合わせることで「全体の数」を求める計算です。

例えば、3×2=6という計算では、「1つあたり3個のものを2つ集めると6個になる」といったように考えます。
学校でつかっているおはじきを用いながら考えると、子どもにも掛け算のイメージが掴みやすくなります。
縦に3つのおはじきを2列並べると6になるというのは、面積の考え方にもつながります。

フラッシュカードでひたすら暗記

暗記方法として一番手軽なフラッシュカードは、ただ見ながらめくっていくのではなく、声を出して読み上げながら覚えると良いでしょう。
声に出して読み上げたことを耳から聞いて覚えると、記憶に残りやすく、脳も活性化されやすいので、九九を効果的に暗記することができます。

また、フラッシュカードは持ち運びしやすいので、移動中や出先などでも覚えることができます。
暗記するという行動を癖付けするのにもおすすめです。

数字を入れ替えて、式をランダムにして覚える

フラッシュカードなどを見ながらある程度覚えたら、何も見ずに声に出して九九を読み上げてみましょう。
まずは小さい数字(1〜5)を読んでみて、できるようになれば大きい数字(6〜9)に挑戦してみます。
それぞれの段を1から順に言えるようになったら、式をランダムに出題して答えることに挑戦してみましょう。順番通りに覚えずにランダムに覚えると、記憶がより定着しやすくなります。

間違えやすい式は反復して覚える

九九を覚える際に、特に6の段、7の段、8の段は多くの子どもたちが間違えやすいとされています。
これらの段は桁が大きくなる上、言い回しが難しくなるため、暗記の負担が増してしまいます。

例えば、「しちはちごじゅうろく」や「はっぱろくじゅうし」という言い回しは、まず「噛まずに正しく言えるように慣れていく」ことが必要なので、あいまいに発音していると混乱を招きやすいです。
まずは子どもがどの段でつまずいているのかをしっかり把握し、重点的にサポートすると良いでしょう。

九九は初めての本格的な暗記の壁になることが多く、一度で全部覚えようとするのはハードルが高いです。
焦らずに「何度も繰り返す」ことで定着を目指すのがポイントです。
例えば、子どもが気持ちの負担を感じないように、1の段や2の段など簡単な段からスタートし、繰り返し練習を進めていくことが効果的です。

日常で九九を意識するには

無理なく九九を覚えるためには、日常的に九九を意識すると自然と頭に入りやすいです。

子どもの性格や生活に合った方法を見つけて、九九を身近に感じられるような工夫をしましょう!

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生活の中で九九を探す

おはじきを使ってイメージを掴むのと同じように、生活の中で九九を探すこともおすすめです。例えば、お菓子が2個入った袋が5つあったら、お菓子は合計10個ありますよね。
これは計算や掛け算に慣れることにも繋がります。
九九を使って数えられるものは探してみると意外と見つかりますよ。

歌など、リズムや声に出す

九九を苦手意識なく覚えるために、リズムや音楽を取り入れることも効果的です。

例えば「九九」を歌詞にのせた歌を活用することで、自然と九九を口ずさんで覚えることができます。
テンポの良い曲に九九を合わせることで、暗記が単調な作業にならず楽しく学べます。
こういった歌はネット上や動画サイトでも簡単に見つけることができるため、子どもが気に入った歌で手軽に始めることができます。

動画や歌のコンテンツは、特に小学生にとって非常に有効的で、九九の暗記をサポートしてくれます。
動画サイトなどには「九九の歌」やアニメーションを取り入れた動画が数多く存在し、視覚と聴覚の両方を使って効率的に学習が進められます。
また、親子で一緒に視聴することで、内容を楽しみながらおさらいができます。
視覚的な刺激を与えることで、子どもの記憶力をより引き出しやすくなることがポイントです。

目に見えるところに九九のポスターを貼る

九九ポスターは、自分のペースで視覚的に九九を学ぶのに最適なツールです。
ポスターを部屋に貼ることで日常的に目に入り自然と馴染む環境を作れます。
また、ポスターに自分でカラフルなイラストを追加して楽しくデコレーションするなど、親子で工夫できる点も魅力です。

九九を苦手に感じてしまう理由

九九を苦手に感じてしまう理由は人それぞれですが、主な理由として3つ挙げられます。

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覚える式が多い

小学生にとって、初めて大量の情報を暗記する九九の学習は負担が大きいものです。
九九を覚える際に、ただ「暗記すること」だけを目標にしてしまうと、学ぶ意義や楽しさが見えにくくなってしまいます。
かけ算の仕組みや数字同士の関係性を理解しないまま進めてしまうと、単なる「暗記作業」になり、覚えた内容を忘れやすく、算数全体に苦手意識を持つきっかけにもなります。

数字が大きくなると覚えにくい

九九が苦手になってしまうタイミングとして多いのが「6の段」以降を学び始めたときです。
それまでの簡単な段でスムーズに進めてきた子どもでも、急に出てくる大きな数字や量の多さに圧倒されてしまうことがあります。
この段階でつまずいてしまうと、「九九=難しい」という印象を持ち、算数全体に苦手意識が広がることもあります。
そのため、苦手意識を早期に発見し、適切にフォローすることが重要です。

普段使わない数字の言い方が慣れない

小学生の中には、九九の中の数字の言い回しを難しいと感じる子どもが多くいます。
特に「4(し)」や「7(しち)」など、普段の言葉遣いとは異なる表現に混乱を覚えやすい傾向があります。
また、話すスピードやリズムが早くなるため、数字を正確に言えなくなることもあります。
このような難しさが加わることで、九九を覚えるのがさらに大変だと感じてしまう要因になっています。

九九の重要性とは

九九はただ暗記すれば良いだけではありません!

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今後の算数だけでなく、これから学ぶ数学にも大きく影響するのです。

中学生以降でも必要な数学の基礎

九九の習得は、数学分野にも大きな影響を及ぼします。
実際に中学生や高校生になると、数学を苦手科目として挙げる生徒の多くが、基礎となる九九や掛け算の理解が不十分であるケースが見られます。
そのため、九九の学習を通じて基礎をしっかり固めることが、次のステップへ進む上で非常に重要です。
また、九九を単なる暗記に留めず、その意味や規則性を理解しておくことで、数字のパターンや関係性をより深く考察できるようになります。

かけ算を通して「ひとつあたりの量」を理解することができる

かけ算を深く理解するためには、倍数の概念をしっかり学ぶことが重要です。
倍数とは、同じ数を繰り返し足していくことで得られる数のことであり、例えば2の倍数なら「2, 4, 6, 8…」といった形で表されます。
このルールを子どもが理解することで「2×3なら6になる」という結果を記憶に頼らずとも導き出せるようになります。
また、倍数の感覚を育てることで、将来的に割り算や分数の学習でも大いに役立つ素地が形成されます。
このような基礎力を築くことが九九の重要性のひとつと言えます。

意味や決まりを理解して算数概念の基礎を養える

九九を習得することで、さらに高度な問題に挑戦することもできます。

例えば、かけ算や割り算の筆算、面積や体積の計算といった問題に進む際に、九九の知識は不可欠な基盤となります。
割り算は掛け算の逆の作業ですし、おはじきでの掛け算のイメージは面積や体積の考え方にもつながりやすいですね。
また、小数や分数の計算を学ぶときにも九九が役立つため、しっかりと暗記するだけではなく、その仕組みを理解しておくことが将来の学びに大きく影響します。

特に小学校高学年や中学生になると、方程式や因数分解といったさらに複雑な数学概念が登場しますが、これらの内容を理解する基礎に九九が活用されるケースは少なくありません。

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まとめ

子どもに合った方法で無理なく楽しく九九を覚えよう

  • おはじき等を活用して数の仕組みを理解して覚える
  • フラッシュカードや歌など、自分に合った方法で日常的に暗記する方法を見つける
  • 九九は今後の活用の範囲が広いので、早期に苦手意識をなくすことが大切

九九を覚えるのに時間がかかるのは珍しいことではありません。むしろ、短期間で完璧に覚える方が難しいです。
一つずつ正解できる組み合わせを増やすようにし、小さな成功体験を重ねることで「できた!」という達成感を得られるようサポートしましょう。成功体験を通じて自信が生まれると、他の算数の分野にも前向きな気持ちで臨めるようになりますよ。

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