国語以外の教科でも役立つ!小学生が読解力を身につけるためにできること

この記事は3567文字です。
約3分で読めたら読書速度1200文字/分。

子どもの国語の成績が伸び悩んでいるときや、読むことが苦手だなと感じたときに、読解力が低いのでは?と考えることが多いと思います。
今回は、国語以外でも必要になる読解力について、身につけるメリットや身につけるためにできることをご紹介します。

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読解力を身につけるためにできること

読解力を身につけるための方法はいくつかあります。
自宅でできることや、日常気を付けるとよい影響がある方法もあるので、実践してみましょう!

読書で正しく文章を読む練習をする

まずは文章を正しく読む必要があります。
そのためには内容を理解していない「飛ばし読み」や「斜め読み」をしないように、前から順番に読むことが大切です。
どうしても飛ばして読んでしまうくせがついている人は、ペンで追いながら読んだり、線を引きながら読んだりするといいでしょう。

また、言葉の意味や文法を正しく理解しておくことも大切です。

文章を要約する

つぎに、読解力を向上させるための練習として「要約」が有効と言われています。
文章を短くまとめるためには内容を正しく理解し、別の言葉で置き換える必要があります。
本や文章、ニュースを短くまとめる練習をしてみましょう。

文章にするだけでなく、日常の会話で他の人に「簡潔に説明」するというのも練習になるでしょう。
文章を組み立てるときに、指示語や接続表現といった文法も意識すると、基礎的読解力につなげながら言葉の知識力も向上します。

ディスカッションをする

ディスカッションと言っても難しいことをするわけではありません。
テレビやニュースで見たことや、読書の感想などについて意見を言い合うこともディスカッションです。

「自分は〇〇と感じたけど、あなたはどう感じた?」「なんで〇〇になったと思う?」など、気軽に意見を交わしてみましょう。
まずは親子で実践するのがおすすめです。
自分とは違う意見や考えを持った人との会話を繰り返すことが、相手の考えを理解することや、自分の意見を要約して伝える訓練になります。

読解力とは

国際的な学習到達度に関する調査をしている経済協力開発機構(OECD)では、読解力を以下のように定義しています。

読解力の定義

自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発展させ、社会に参加するために、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、これに取り組むこと。
<測定する能力>「①情報を探し出す」「②理解する」「③評価し、熟考する」

経済協力開発機構が2022年に81の国と地域の15歳児を対象に行った学習到達度調査(PISA)によると、日本の高校生の読解力が2018年の15位にから3位に上昇しました。
平均点も2018年504点から、516点に上昇しています。

しかし、今回の調査では、論理の把握が不十分であったり、データを正しく読み取れていなかったりすることで正答率が低い問題もありました。
今後も広い意味での読解力を向上させていく必要性はあると言えるでしょう。

参考:OECD生徒の学習到達度調査(PISA2022)

小学生の読解力は低下している?

80%以上の先生が語彙力や読解力が低下していると回答

全国の学習塾の先生に「国語、読解力」をテーマとしたアンケート調査を実施したところ、「生徒の語彙力が低下していると感じますか」という質問では、とても低下している 28.7% 、低下している 61.1% 、低下していない 9.3%、 向上している 1.7%という結果になりました。

また、「読解力の低い生徒が増えていると感じますか」という質問に対し、とても増えている 31.7%、 増えている 50.3% 、変わらない 17.7% 、減っている 0.3%という結果になりました。

読解力不足は大人になっても影響してしまう

学生であれば、テストなどの結果で読解力不足を感じることがありますが、社会人ではなかなかそのような機会がありません。

読解力は通常の学校教育では高校生くらいになると向上しにくくなるため、多くの人が中学3年生の読解力のまま大人になっていると考えられています。
そのため、小学生のうちから読解力を身につけることは重要だといえます。

読解力が高まれば、文章の内容を正しく理解できるようになります。
テストや学習に役立つのはもちろん、情報の多い社会の中で、自分に必要な情報を限られた時間で選別し、他人とのコミュニケーションの中で、相手の伝えたいことや何を求められているかなどのニーズを理解できる力にもつながります。

参考:日本企業が抱える「社員の読解力不足」問題とは

読解力を身につけるメリット

読解力は国語だけでなく、すべての教科で役立ちます。
また、学習だけでなくコミュニケーションを取る際にも必要となってきます。

読解力を身につけるメリット3つ

普段の学習を効率よく行える

読解力を鍛えることで、教科書の内容を理解しやすくなります。
一度読んで理解することができれば、学習の効率化に繋がります。

テストや入試で役立つ

時間の限られたテストや試験の場面では、速く正確に読み解く力が求められます。
特に近年の入試では読解力が必要な問題が教科問わず出題されています。

コミュニケーション時のトラブルが減る

メールやチャットでの連絡の際に、読解力を身につけられていれば不要なトラブルを避けることができます。
また、会話の際にも、相手の伝えたい内容を的確に理解することに繋がるでしょう。

読解力は国語だけに必要な力ではない

実は読解力は国語だけに必要な力ではありません。
読解力とは「読んで理解する力」のことですから、どんな教科でも読んで解くことが必要になりますよね。
例えば近年の入試や学力テストでは、長文や資料の読み取り、複数人での会話から内容を読み取るという問題が出題されています。
一見、難しい内容ではないと思ってしまいますが、正しく読み取れていなければ間違いにつながってしまします。
また、こういった長文読解の問は配点が大きいことが多いため、1問のミスが大きな失点になってしまします。

読解力は論理力の土台となる力です。
文章を読解することは、内容を論理的にとらえて頭の中で整理することにもつながります。
「ちゃんと読んでいればわかったのに」「読み直しておけば間違いに気づいたはず」 と後悔しないためにも、日頃から正しく読み解く力を身につけておくことが必要です。

新国語講座の紹介

英語や算数の学習に比べて、国語は後回しにされがちでが、文章を読み解く「国語の力」はすべての教科で必要です。
小学生向けトレーニングでは語彙1,200語、読解力向上につながる文法、基礎的読解力(論理)問題に取り組みます。

まとめ

読解力は、小学生のうちから日常的にトレーニングして身につけるのがおすすめ

  • 試験問題の変化により、国語以外の教科でも読解力は必要
  • 読解力は学習やテスト、コミュニケーションに役立つ
  • 読解力を日常的に身につけるには読書や文章の要約、ディスカッションがおすすめ

読解力は国語だけでなく全ての教科や会話で必要な力です。特に、これからのテストでは複数の資料や会話文を読んで解く内容が出題されるので、早い段階で身につけておくことをおすすめします。
読書量を増やしたり、日常生活の中で語彙や文法を意識しながら話したり読んだりするだけでも読解力は向上します。家庭でも実践できることが多いので、ぜひ取り組んでみてくださいね。

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