英語学習の目標設定に!速読聴英語検定の結果の見方解説

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約5分で読めたら読書速度1200文字/分。

速読聴英語検定の個人成績表では、リーディング・リスニングそれぞれを14段階で判定。単に問題の正誤だけでなく、文章を読む速度や聴く回数を計測し、解き方の傾向を分析してコメントをつけています。結果をもとに、英語民間試験や入試に向けた英語学習の目標設定を立てましょう。

速読聴英語検定は、速く正確に読む・聴く力を測るwebテストです。英文のカテゴリごとの成績、問ごとの成績、また、同一級の受検者の中での全国順位が出ます。合格・不合格が出るテストではありません。

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リーディングの成績の見方

リーディング判定を確認

速読聴英語検定のリーディング判定は、「理解度」と「速さ」の両方の指標を使って判定されます。総合判定は、S評価からE評価までの全14段階です。

ここで、総合判定が「S」「A」評価だった人は…。大変素晴らしい成績です。ここまで順調に英語の学習が進んでいると言えます。次のレベルを目指してさらにがんばっていきましょう。

理解度と速さのバランスを確認

理解度と速さの評価のバランスがとれているかを確認して、次の検定に向けた目標を設定しましょう。

理解度

全15問に対する設問の正答数です。
同じレベルを受検した人の、全国平均が載っていますので、受検したレベルの中での自分の位置づけを確認しましょう。

速さ

正答できた設問の読書速度の平均です。
こちらも全国平均が載っていますので、自分の読書速度についても確認してみましょう。

たとえば、理解度の評価は高いのに、速さの評価が低い場合…。
英文を正しく読むことはできていますので、スピードリーディングのトレーニングなどを通して、読書速度を上げられるようにしましょう。

また、速さの評価は高いのに、理解度の評価が低い場合…。
速く読むことを意識しすぎているかもしれません。まずは正確に読んで理解できるようになることが最優先です。落ち着いて丁寧に読み進めるようにしましょう。

内容ごとの得意・不得意をチェック

設問の英文内容ごとに正答数・正答率・読書速度が一覧でわかるようになっています。

正答率が100%になっている場合…

そのジャンルは自分にとっての得意分野です。他のジャンルでも全問正解できるようにがんばりましょう。

正答率が低いジャンルがあったら…

現時点では苦手なジャンルの文章の可能性があります。速読聴英語の類似テーマを演習することで、次の検定時にはクリアできるように取り組みましょう。

物語・日記の正答率が低いですね。特に、物語の問題が分かりづらかったです。
実際の試験でも、どのようなジャンルの英文が出題されるかはわかりません。普段から、いろいろな英文を読むといいですね。

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設問ごとの成績データも確認しよう

一番下の部分は設問ごとの成績です。

赤線は、時間内に到達することができた問題を表します。

長文のワード数に加え、自分が解くのに掛かった時間、読書速度、正誤、全体の正答率がわかります。

読書速度欄にアスタリスクが付いている場合…

読書速度がネイティブの読書速度を超えているなど、極端に速い場合には異常値として判定されます。この場合、正誤は正しかったとしても、理解度の中の「正答数」としてはカウントされません。

速さの欄に「参考値」がある場合

速さの欄に「参考値」がある場合は、十分に理解できて読んでいるとは判定していません。回答に対する正答数の割合が60%未満の場合、「参考値」となりますので、内容を正しく理解できるように学習しましょう。

また、受検レベルがやや高かったのかもしれません。受検レベルを変更するか、次回の検定までにトレーニングのコースを少し易しいと感じる内容に下げて復習をすることもおすすめです。

今回は理解度も速さもC判定でした。後半に間違いが多くて、集中力が切れてしまったのかも......
そうですね。慣れない英文をたくさん読むのは大変ですよね。日頃から英文を読む体力をつけて、まずは理解度がA判定になるように、がんばりましょう。
単語の復習もしっかりましょう!

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リスニングの成績の見方

リスニング判定を確認

速読聴英語検定のリスニング判定は、「正答数」「正答率」「再生回数割合」の3つの指標を使って判定されます。総合判定は、S評価からE評価までの全14段階です。

ここで、判定が、「S」、「A」評価だった人は…。大変素晴らしい成績です。英語を聴きとる力が十分身に付いていると言えます。次のレベルを目指して、さらにがんばっていきましょう。

正答数・正答率・再生回数割合のバランスを確認

正答数・正答率・再生回数割合のバランスがとれているかを確認して、次の検定に向けた目標を設定しましょう。

正答数

リスニングで出題される20問のうち、いくつの問題に正解できたか

正答率

制限時間内に解いた問題の中の正答数の割合です。
この例の場合、時間内に解き終わった問題は17問、そのうち正答数は15問なので、正答率は88%となっています。

再生回数割合

自分が正答だった問題のうち、1回再生で答えられた割合です この例の場合、正答数は15問で、そのうち6問が1回再生だったので、再生回数割合は40%となっています。

例えば、正答数が少なくても、正答率が高い場合、英語を正しく聴き取る力が身に付いていると言えます。1回再生で聴き取れるようにトレーニングをして、正答数を増やしていくことを目標にしましょう。

再生回数割合を測る理由

大学入学共通テストの英語試験では、リスニングの再生回数は大問3から1回となっています。スピーディーに情報をキャッチすること、考えながら理解を深めていくことが大学入試を突破する上では重要です。

内容ごと/問ごとの成績一覧の見方はリーディングと同じです。

リスニングのほうは「再生1回」の欄があります。将来の入試に向けて、1回の再生で聴き取れるように、日々の学習の目標にしましょう。

とくに後半は2回聞いており、その分時間がかかって、最後の3問は時間切れになったようです。
正答率はいいので、1回で聞き取れるようにリスニングトレーニングをがんばりましょう!

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次回はもっと1回で聞き取れるようにトレーニングします。

全体のバランスを確認

リーディングとリスニングのバランスを確認

リーディングとリスニングの細かな成績がわかったら、全体のバランスをチェックしておきましょう。

リーディングの力を伸ばしたい人

リスニングと比べると、一般的に単語・熟語や構文のレベルは高くなります。 単語の知識があいまいになっていないかチェックしましょう。毎日少しずつコツコツがんばっていきましょう。

リスニングの力を伸ばしたい人

音に慣れていくことを意識的に取り組みましょう。毎回の学習時に音声を聴くようにすることから始めてみましょう。それ以外でも、英語の音声を聴くチャンスを増やしてみるといいですね。

速読聴英語講座のコースはいつでも変更できます。復習も兼ねて易しいコースを受講したり、受験対策コースを同時に受講したりすることも可能です。
目標に合わせて上手にトレーニングに取り組んでください。

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コメントで学習の指針を確認

速読聴英語検定は、単に正答数や平均点だけでなく、文章を読む速度、聴く回数を含めた「解き方」まで分析し、あなたに最適な学習アドバイスが記載されます。
リーディング・リスニングの両方を受検した場合、コメントの組み合わせは全部で約1,000通り。アドバイスをよく読んで、学習に活かし、次の検定を目指しましょう。

成績優秀者とは?

速読聴英語検定は4つの受検レベルを設定しています。条件を満たした各 Level の成績優秀者には、成績優秀者表彰状をお送りします。

成績優秀者の条件

Reading・Listening 同時受検者で、「Reading 判定」「Listening 判定」が双方 A-以上 かつランキング上位 50 位までの受検者

速読聴英語検定おすすめ活用法

活用1 英語学習の目標設定に役立てる

英語学習をする際、どのような目標を立てていますか?速読聴英語検定では普段の勉強では気づきにくい、自分の弱点を具体的な数値で把握できます。

速読聴英語検定は年3回実施※しているので、検定を定期的に受けることで、自分の成長も確認できます。模試の点数だけでなく、実際の英語力がどれだけ伸びているのか、具体的に把握できるのが魅力です。客観的な指標があれば、モチベーションアップにもつながります。

※年度により異なる場合があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください

活用2 英語民間試験の前の腕試し

英語民間試験の合格や得点を目標としている人は、本番前に速読聴英語検定で腕試しをすることがおすすめです。試験では時間が限られています。語彙や文法知識が十分だったとしても、読む・聴く速度が遅い場合は制限時間内に解ききれないかもしれません。

速読聴英語検定で自分の読書速度を把握して、目標としている試験のwpm(読書速度)に到達しているか確認してみましょう。

活用3 入試前の実力確認に

特に入試直前期は、自分の弱点を把握して効率的に学習を進めることが重要です。速読聴英語検定なら、リーディングスピードやリスニングで分野ごとに得意・不得意が分かるので、試験までの残り期間で何を重点的に勉強すべきか見えてきます。
この検定で実践的なトレーニングを積んでおけば、本番での時間配分にも慣れることができます。

速読聴英語検定は速読聴英語講座を受講している教室で、気軽にwebで受けられるのがいいですね!
もちろん普段の速読聴英語講座の実力確認にも活用できます。得意・不得意を確認して、これからのトレーニングもがんばりましょう。

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速読聴英語検定の受検内容

速読聴英語検定の実施団体

速読聴英語検定を実施しているのは、「速読聴英語講座」を提供している一般社団法人 日本速読解力協会です。※旧名称:日本速脳速読協会
2016年に英語のリーディング力を測る「IBTテスト」を開始。2021年に現在の「速読聴英語検定」の名称になり、リスニング力を測る試験も開始しました。

速読聴英語検定の受検内容

速読聴英語検定 内容

英文を読みます。設問が進むにつれて、英文は徐々に長くなります。このとき読書時間を計測しています。 内容に関する問題が1問出題されます。受検級により、英語で選択肢が出されるものがあります。

音声が自動で流れます。問題は最大2回まで再生することができます。また、再生回数を記録しています。 再生が終了すると、内容に関する問題が出題されます。5択の中から選びます。選択肢はすべて文字となります。

内容 Reading15問
Listening20問
制限時間 各15分
字数 Reading50~180語
Listening15~80語
出題形式 1問1答形式
受検カテゴリ [Level 1] 小学校卒業~中学初級程度
[Level 2] 中学中級~高校初級程度
[Level 3] 高校中級程度
[Level 4] 大学受験生・高校卒業程度

受検できる場所

全国の「速読聴英語講座」開講教室で受検できます。詳細は各教室にご確認ください。

実施日程

第1回 5月1日~5月31日
第2回 9月1日~9月30日
第3回 1月5日~1月31日
※年度により異なる場合があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください

長文をたくさん読むことが苦手だとわかったので、受験までたくさん英語を読むようにしたいと思います!
毎月実施されているマンスリーチェックもしっかりと受検して、学んだことを定着させることがおすすめです。コツコツとトレーニングをがんばってください。

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まとめ

速読聴英語検定で速さと正確さのバランスを確認し、苦手克服を目指す!

  • リーディング・リスニングが14段階で判定される
  • 速さと正確さのバランスが大切
  • リスニングは再生1回で聞き取る力も測ることができる

速読聴英語検定は正答率だけでなく、読む・聴く速さを測ることができます。
近年の入試では、語数が増加傾向にあります。また、リスニングの再生が1回だけの場合もあります。目標とする英語の試験までに、実力が身についているか確認することが大切です。
早めの受検で、効率的な学習計画が立てられます。まずは自分の現在地を知ることから始めましょう!

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一般社団法人 日本速脳速読協会 理事 安田 哲

監修

安田 哲

一般社団法人 日本速読解力協会 理事

約20年間にわたり首都圏大手進学塾の現場の最前線で、英語・国語を中心に指導。中学受験・高校受験の難関校への多数の合格者を輩出。科目の内容の指導だけでなく、家庭学習管理、生徒・保護者の皆様との面談を多数行う。大学院では言語学を専攻、英語以外の言語に関しても幅広い知識を有する。

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