速読解力検定【基礎的読解力】結果の見方解説!自己PRでも活用

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速読解力検定【基礎的読解力】の個人成績表では、読解技能のバランスや傾向を確認することができます。試験では、短文、中・長文が出題され、結果によってランクが判定されます。中学受験、高校受験、大学受験、就職活動等での自己PR活用ポイントも紹介します。

速読解力検定には、【速解力】と【基礎的読解力】2つの実力を測ることができるWeb検定です。このページでは、【基礎的読解力】の成績表の見方を解説します。

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速読解力検定【基礎的読解力】個人成績表の見方

判定されたランクを確認しよう

基礎的読解力の検定は、6つに分類された読解の技能カテゴリから得意・不得意を把握し、その傾向などから読解の課題を確認するテストです。短文と中・長文で構成され、それぞれでランク判定があり、両方でランク判定が出た場合は総合ランクも出ます。文章を読んでも内容が理解できない、設問の意味を正しく把握できない要因がどこにあるのか、この検定の結果で読解技能のバランスを知り、今後の取り組み方を見直すことができます。

[判定基準]

各検定 100点満点中
60点以上…ランク判定されます
60点未満…ランク判定されません
※総合ランクは両方受検かつランク判定された場合のみ判定されます

ランク判定された方へ

とても素晴らしい成績です。
認定には60点以上が必要です。読解技能が備わっていないと、60点以上取るのは難しい検定です。
日頃のトレーニングの成果が出ていますね。
次のランク取得に必要な読解速度を確認して、今後のトレーニングの目標としましょう。

ランク判定されなかった方へ

問題数が多く、特に中長文は複合的な読解技能が求められるため、60点以上取るのは難しい検定です。
得点が足りなかった要因はなんでしょうか?
最後の問題まで解き終わらなかった場合は、まずは速読力を高めるために日々のトレーニングをしっかり行いましょう。
解答数は多いけれど正解数が少ない場合は、スピードを意識しすぎたかもしれません。焦らずに、まずは正解することを意識しましょう。

短文がDランクでがっかりしたけど、悪くないってことかな?
この検定ではそもそも60点以上とらないと認定されないので、がっかりする必要はありません。

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中・長文は全問正解なのに、Bランクなのはどうして?
読解速度によっても判定が変わります。B判定は素晴らしい成績です!

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短文の内容ごとの成績を確認

短文のカテゴリ全体のバランスを見てみましょう。
6つのカテゴリの解答数・正解数・読解速度のバランスを見ましょう。
正解数が少ない、または読解速度が遅いカテゴリがあれば、その分野の出題意図や解き方をトレーニングガイドなどで確認しましょう。
読解速度のスキルチャートも表記されているので、読解技能のバランスや得手不得手を把握しましょう。

同義分と定義と具体例で間違えたんだね……
定義と具体例は読解速度も遅いですね。
苦手な分野と認識して、これからのトレーニングをがんばりましょう!

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中・長文の内容ごとの成績を確認

中・長文のカテゴリごとの比較をしましょう。

5つのカテゴリにおける解答数・正解数・読解速度を比較してみましょう。

より長い文章や、図表の読み取りでも実力が発揮できているか確認しましょう。

全問正解だから、読解速度に注目したらいいのかな?
そのとおりです。平均や他のカテゴリと比べて遅いのは「3文以上」ですね。長い文章が少し苦手なのかもしれないです。それでも平均より速いですよ!

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問題ごとの成績で苦手を確認

各設問それぞれの成績状況です。解答者全体の正答率も掲載されています。全体の正解率は高いのに、間違っている箇所はありませんか?詳細な成績を元に、苦手な分野の把握に活用してください。

数値やランクにアスタリスクがついていた場合

解答時間が速すぎる場合は、参考値として横にアスタリスクが記載されます。

アスタリスクが多い場合は、解答を急ぎすぎている傾向があります。

日々のトレーニングで、時間がかかっても理解度を重視して文章を読み、正しい解答を選択するようにしましょう。

コメント・アドバイスを確認

分析結果のコメントを読みましょう。結果に応じたコメント・アドバイスが書かれています。

今後の目標設定の参考にしましょう。

今回紹介している成績表では、短文と長文でランクの開きがあることが気になります。次回の検定では、短文の正解率を上げられるようにトレーニングをがんばりましょう。

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自己PRでの活用ポイント

受験や就職活用での面接では、「検定の成績」よりも努力したことや、その能力をどのように活かしたいのかをアピールするとよいでしょう。

ポイント1 検定での努力や工夫

単に「持っている」だけでなく、なぜこの検定を受けたのか、ランク判定されるまでにどのように努力を重ねたのかを説明しましょう。将来のキャリアプランとの関連性を示すことで、あなたの意欲と計画性をアピールできます。

ポイント2 どのような強みが身についたのか

基礎的読解力の能力を活かして実際にどのような成果があったのか、それを具体的に述べましょう。

基礎的読解力は学力面だけでなく、資料制作の際やコミュニケーションにも役立ちます。例えば、クラスの意見をまとめた企画書を作成し採用された、レポート作成時の文献理解に役立った、コミュニケーションが得意になりリーダーに指名された等、実践的なスキルをアピールできます。

ポイント3 今後どう活かしたいか

取得した資格を今後どのように活用していきたいか、これからの学校生活や企業でどう役立てるかを明確に伝えましょう。自身の成長意欲と勉学への熱意・企業への貢献意識をアピールできます。

速読解力検定は【速解力】【基礎的読解力】ともに、読む力を評価する検定です。
ぜひ入試や就活の面接で、自身の能力をアピールしてください。

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成績優秀者とは?

成績表とともに、「総合」「短文」「中・長文」それぞれの成績上位の方には、成績優秀者表彰をお送りしています。(受検人数により対象は変動)また、それぞれ1〜3位の方にはメダルをお送りしています。

受検者の中でも特に速さ・正確さが優れていた証です。ぜひ面接等で自己PRとして活用してください。

速読解力検定の受検内容

速読解力検定の実施団体

速読解力検定を実施しているのは、「速読解力講座」を提供している一般社団法人 日本速読解力協会です。※旧名称:日本速脳速読協会
1998年に設立され、2006年に「速解力検定」を開始。2022年に現在の「速読解力検定」の名称になり、同時に【基礎的読解力】を開始しました。


速読解力検定【基礎的読解力】の受検内容

基礎的読解力 検定内容

構成 検定3 基礎的読解力(短文) 全18問
検定4 基礎的読解力(中・長文) 全10問
※どちらかのみの受検も可能です。ただし総合判定は両方受検された場合のみです。
制限時間 各15分
問題文字数 約100~1,000文字程度 ※図表内の文字除く
出題形式 文章4択(トレーニング「基礎的読解力」練習問題B形式)
推奨学年 小学高学年以上
※全学年同一問題
※速読解力講座のトレーニング「基礎的読解力」練習問題Bが円滑に実施できることが望ましい。

※検定1・2は速読解力検定【速解力】です

次回の速読解力検定の受検準備をしよう

受検前の心構えと学習計画の立て方

速読解力検定は、年3回実施しています。個人成績表に書かれている「今後のアドバイス」を参考に、次回の検定に向けて計画的に取り組みましょう。

受検前には、速読解力講座の通常の成績表も確認しながら、速さと正確さのバランスがとれるようにトレーニングしましょう。

実施日程

第1回 2024年5月1日~5月31日
第2回 2024年9月1日~9月30日
第3回 2025年1月5日~1月31日
※年度により異なる場合があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください

学習計画

受検2ヶ月前:前回の成績を確認して、目標を決める
受検1ヶ月前:基礎的読解力問題の練習問題Bに挑戦
受検当月:受検日を決めて、当日まで苦手を克服できるようにトレーニングに取り組む

受検時の注意点

・いつも通りのスピードで読む
・リラックスして挑む
・なるべく満点を目指す
・最後まで集中して取り組む

「基礎的読解力」で対策しよう

基礎的読解力問題には「確認問題(正誤)」「練習問題A(2択)」「練習問題B(4択)」があります。検定では「練習問題B(4択)」と同じ形式で出題されるので、このトレーニングに取り組みましょう。

苦手を克服できるようにトレーニングを行いましょう。

速読解力講座 基礎的読解力

苦手な短文の正解率を上げられるようにがんばります!
検定は、短文に続き、中・長文があり、だんだん文章が長くなります。最後まで集中力を切らさないようにがんばりましょう!

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まとめ

速読解力検定【基礎的読解力】では、まずはランク判定を目指そう

  • ランクは60点以上で判定される
  • 正解率だけでなく読解速度でランクが変わる
  • 自己PRでは、どのように役立ったのか、役立てたいのか伝える

速読解力検定【基礎的読解力】は60点以上の点数がないとランク判定されません。まずは正答率をあげられるように速読解力講座でトレーニングしましょう。
読解力は社会人になってからも必要な力です。その力を学生の時に基礎として鍛えているということは、就職活動でもアピールすることができるでしょう。速読解力検定【基礎的読解力】を自己PRとして活用する際には、学習面だけでなく、学校生活やコミュニケーション等での役立っている場面を詳しく伝えるとよいでしょう。

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一般社団法人 日本速脳速読協会 理事 安田 哲

監修

安田 哲

一般社団法人 日本速読解力協会 理事

約20年間にわたり首都圏大手進学塾の現場の最前線で、英語・国語を中心に指導。中学受験・高校受験の難関校への多数の合格者を輩出。科目の内容の指導だけでなく、家庭学習管理、生徒・保護者の皆様との面談を多数行う。大学院では言語学を専攻、英語以外の言語に関しても幅広い知識を有する。

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