子どもの考える力を伸ばすには?家庭での親の関わり方
公開日:2024.05.09
最終更新日:2024.05.08
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「子どもに自分で考える力を身につけさせたい」と思っている方は多いでしょう。
でもどのように考える力を伸ばしたらいいのか、いまいちピンときませんよね。
今回は家庭での関わり方のポイントと共に、考える力の必要性をお伝えします。
目次
子どもに必要な「考える力」とは
そもそも「考える力」とはどのような力のこと指すのでしょうか。
「考える力」は「思考力」のこと
思考力には様々な意味・捉え方がありますが、そのうちの一つに問題解決の過程を考え、最適な選択肢を判断する力というのがあります。
つまり、問題に直面したときに、さまざまな情報や条件があるなかで、いくつもの可能性や筋道を考えて、その中から最適なものを選んでいく力です。
日常生活では正解は一つではありません。
とくに社会で活躍するときには、こういった思考力、考える力が必要です。
小学校では2020年度からプログラミング教育が必修化され、算数や理科の授業でプログラミング的思考力を学ぶ機会が増えています。
高校入試でも暗記問題だけではなく、理科では計算問題が増え、社会では理由や目的を問う問題が増えています。
「思考力」は学習指導要領が掲げる「3つの柱」のひとつ
新しい学習指導要領では、「子どもたちが自分で未来を切りひらいていけるように、生きていくための資質・能力を育んでいく」ことを重視し、必要な力を3つの柱として整理しています。
「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、すべての教科でこの3つの柱に基づく子供たちの学びを後押しします。
思考力はその3つの柱のうち「未知の状況にも対応できる」ために必要な力のひとつとしてあげられています。
「考える力」が役に立つこと
生きる力の土台をつくる
子どもが成長して自分でできることが多くなると同時に、生活環境はもちろん、親から離れて自分自身で判断する場面も増えていきます。
相談して決めることももちろん大切ですが、最終的に決めるのは自分自身です。
自分で判断することを通じて、決めたことをやり抜く力や、判断するのに必要な考え方などを身につけることができます。
また、自分で考えて決断することを早い段階から経験することで、決断の機会が増える年齢になったときに、自分の考えや決断力に自信を持つことができます。
学習意欲向上につながる
小学校に入ると、学習の中で考えて導き出す場面が増えていきます。
考える力が養われていないと、わからない問題に直面した時に「わからないからやめておこう」と放り投げてしまい、その部分に関しての学びが止まってしまいます。
「なぜそうなるのだろう」「どうすればわかるのかな」と考える力を持つことによって、学ぼうとする姿勢も向上し、解決した時の達成感や、「もっと知りたい」という意欲を持つようになります。
「考える」ことが苦手な理由とは
「うちの子は考える力が足りていないかも」と思ったら、何が理由なのか考えてみましょう。
考えを否定されることが多い
せっかく自分の考えや気持ちを伝えたのに、「それは違う」「あなたの考えは間違っている」などと否定されると、伝えること自体に億劫になって、考えることすら諦めてしまいます。
大人の立場から見て間違えていて、おかしいなと思っていても、「そうだね、そういう考えもあるね」と一旦は受け止めることが大切です。
その上で「私はこう思うよ」「こういう考えもあるよ」と伝えると、子ども側も新しい考えとして受け入れるようになり、考える力も向上していきます。
情報の取捨選択が苦手
今まで「好き・嫌い」だけで判断できたことが、成長に伴い、周りの意見や事の良し悪しなど、いろいろな方面から考えて判断する場面が増えていきます。
ただ、そのような場面に慣れていないと、情報を処理しきれず「わからない」「どれでもいい」と投げ出してしまうこともあります。これは特に小学校低学年に多く見られます。
考える力を伸ばしていくためにも、質問を細かくして段階的に考えやすくする、決めやすいことから決めていくといった、スモールステップで進んでいくと良いでしょう。
家庭でできる「考える力」を伸ばす方法
「考える力」は遊びや日常生活でも自然と身につくものです。
家庭でできる「考える力」を伸ばす方法を紹介するので、家族での会話や普段のコミュニケーションの中で、少し意識をして取り組んでみてくださいね。
なぜ?どうして?と問いかける
まずは、いろいろな物事に疑問を持つように、子どもに問いかけましょう。
- どうしてこのお店は人気なの?
- 夏に風邪をひく人が少ないのはどうして?
- 目的の場所に早くつくにはどうしたらいいだろう
- どうしてまな板は白いのかな?
日頃、身近にあって当たり前だと思っているものでも、知らないことがたくさんあります。
めんどうくさい、知らなくてもいいと思って、考えることをやめていませんか?
まずは興味のあることから、「考える」ことを意識させてみましょう。
遊びのルール変更・条件追加を提案する
同い年の友人と遊んでいるときに、小さな子が一緒に遊ぼうとやってきたとします。
同じ条件では小さな子が不利になることが多くの場合であるため、ルールを変更したり条件を変えたりという経験はありませんか?
そういった「条件の追加・ルールの変更」では思考力を使います。
たとえば、
- じゃんけんで勝ち負けを逆にする
- トランプで数字の強い・弱いを逆にする
- いつもはあるルールをなくしてみる
このように、ボードゲームやトランプ・外遊びなどで、わざとルールを変えて遊んでみるのも思考力を鍛えることにつながります。
思考力講座の紹介
「思考力講座」では、計算などのように反射的に解ける問題ではなく、よく考えないと解けない問題に取り組むことで、考え抜く力をトレーニングします。
「算数的思考力トレーニング」では、さまざまな角度から問題解決に取り組みます。
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株式会社NeU監修の「思考力トレーニング」では、知能の基礎となる認知能力のパフォーマンスを高めます。
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まとめ
子どもとの関わり方を工夫して考える力を伸ばしていきましょう
- 思考力は、問題の解決の過程を考え、最適な選択肢を判断する力
- 「なぜ・どうして」を増やして、日頃から考える機会を作る
考える力と聞くと「伸ばしにくいな」と感じてしまうかもしれませんが、日常会話や普段の生活の中で「なぜ・どうして」を増やしていくと、考える力は養われていきます。
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