速読の効果を確認するには?速読解力講座の成果確認を紹介
公開日:2024.02.05
最終更新日:2024.04.01
この記事は3701文字です。
約3分で読めたら読書速度1200文字/分。
速読力が身についたと客観的に分かる指標はあるの?
速読に興味がある人は、こういった疑問を持つことがあるのではないでしょうか。
実は速読トレーニングをして速く読めるようになったとしても、どれくらい速読力が身についているかどうかは自分では分かりにくいものです。
普段読んでいる理解度を維持した状態で速くなると、いつもの感覚で読んでいるままなので「速く読んでいる」という感覚はそこまでありません。
そのため、身についている速読力を知るためには客観的な指標がとても大切となります。
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目次
成果確認の重要性
速読トレーニングに限らず、学習を進めるときは、今どれだけ身についているのか、身につけた力が実践でどれくらい発揮できるのかを定期的に知ることは非常に重要です。
自身の実力を知らないまま続けていると、現時点で目標にどれだけ近づいているのか、何が不足していて何に取り組むのが効果的なのか、この先どれくらい続けるべきなのか、様々な不安を抱えながら学習することになってしまいます。
成果を定期的に確認することで、目標達成までの道筋が明確になります。
進捗状況や学習度を客観的に把握できる指標があればより明確になりますし、日々の姿勢や学習方法の効果的な見直しと改善につなげることができます。
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速読解力講座の成果確認
速読解力講座では、定期的に成果確認を実施しています。
トレーニングでは、ある日突然読書速度が劇的に向上するということはほぼありません。
日々のトレーニングで理解を維持した状態で速く読むための読み方と、速く読むために必要となる能力を地道に身につけていきます。
日々の成長は小さく見えるかも知れませんが、適切な姿勢で取り組み続けることで、速読力は着実に向上します。
日ごと、月ごと、年数回、と定期的に実力確認を行うことで自身の成長が目に見え、達成感や目標意識を持って取り組めるようになります。
毎回のトレーニングの成果確認
短文で理解度を維持しながらどこまでスピードを発揮できているかを確認したり、記憶力や検索力などの能力を確認したりします。
各結果は文字数や得点などの数値として表れるので、これまでと比べてそれぞれの数値が少しでも向上しているかどうかを見ます。
毎月の成果確認
「速読認定」「速解力検定演習」「速読解力検定」の3種類の成果確認を月替わりで行います。
それぞれを詳しく紹介しましょう。
面接でもアピールできる「速読解力検定」
年数回実施している速読解力検定は[速解力]と[基礎的読解力]の2つの力を確認することができます。
[速解力]で読み解く速さと正確さを級・段認定
速く正確に読み解く力を総合的に測る検定です。
文章量が多く、全体把握力、記憶力、思考力、理解力、検索力という読解の基礎力を数値化し、細かく分析した結果が出ます。
また、級または段が認定され、昇級・昇段すると認定書が発行されます。
認定された級・段は履歴書にも書くことが可能です。
横書き(主に説明文)、縦書き(主に物語文)の2種類の文章で、結果を総合的に判定します。
速読の能力だけでなく読むための知識も必要とされ、この検定で出た結果はどの程度「速解力」が発揮できるかが判る重要な指標となります。
[基礎的読解力]で読解技術のバランスと傾向・判定ランクを確認
鍛えた速読力をより高いレベルで発揮するためには、言葉の意味や働き、文法などを踏まえて文章の構造を正しくつかみ、内容を理解できることが重要となります。
「係り受け」「指示語・照応」「同義文」「推理・推論」「図表の読解」「定義と具体例」の6つに分類された読解の技能カテゴリから、得意・不得意を把握することができます。
また、その傾向などから読解の課題を知り、今後の取り組み方を見直すことができます。
詳細結果は個人成績表で確認でき、実力に応じてランクが判定されます。 受検推奨学年は、小学高学年以上です。
読書速度と処理速度を計測「速解力検定演習」
読む速さ(読書速度)と解く速さ(処理速度)のバランスと、どのくらい速く正確に解答できるか(読解速度)を確認するテストです。
ただ速く読むだけでなく、深く読み込み、速く正確に解く速度が要求され、国語のテストを解く程度の理解力が必要です。
焦って読んでしまい読み返しが多くなって解く時間がかかりすぎていたり、逆に本文を読むときに慎重に読みすぎていたりと各速度のバランスを確認できるので、今後のトレーニングの方針や、普段の学習や教科テストの取り組み方の見直しにも活かすことができます。
「速読解力検定[速解力]」の前月に開催されることが多く、検定当日に発揮できる実力目安としても活用できます。
読書速度を計測「速読認定」
年内で最も多く実施できる成果確認で、初見文(初めて読む文章)でどれくらいの読書速度を発揮できるかを確認するテストです。
普段の読書をする程度の理解力で解ける難易度で、設問2問を読み返しなしで両方正解できれば合格です。
表示される結果は、初見文(初めて読む文章)の速度目安となります。
2問正解で合格し、過去認定された読書速度を超えた場合にグレード認定証が発行されます。
速読解力講座の紹介
速読解力講座の速読トレーニングは、内容理解度や記憶量は維持したまま文章を味わう要素も損なわずに読書速度が向上します。
文章だけではなくゲーム感覚でできる短期記憶力などの脳力トレーニングもあり、楽しみながら効果的に力を身につけることができます。
ランキングイベント「スピードマスターズ」
成果確認以外にも、実力を確認する機会を毎月設けています。
スピードマスターズは極力知識を伴わない「情報処理能力」と「スピード」で勝負します。
月内で何度も挑戦でき、自己ベストのスコアが全国で順位付けされるイベントです。
読解速度(読書速度)ではなく、スコアは情報処理能力とスピードで算出されるため、低学年や文章読解が苦手な受講者も取り組みやすく、学年の壁を越えて競い合うことができます。
ランキングイベントは月に応じて「個人」と「教室対抗」があります。
個人は全国の受講者と競います。月内で自己ベストを高めて、より高い順位を目指します。
教室対抗は全国の教室と競います。所属教室がひとつのチームとなって教室のスコアを高め、都道府県1位、さらには全国1位を目指します。
イベント種目例(イベント種目は毎月異なります)
短期記憶力<あてっこLv5> 処理能力<ドッツ(50までHARD)> 検索力<いそいでLv1>
各能力は、速読解力の向上において大変重要であり土台となる力です。
楽しみながら取り組むことで、モチベーション高く日々のトレーニングを続けることができます。
※教室により実施しているトレーニング・成果確認やイベントが異なる場合があります
まとめ
成果を定期的に確認して目標を達成しよう!
- 成果を定期的に確認することはとても重要
- 成果を確認することで目標達成に向けた効果的な取り組みの見直しと改善につなげることができる
- 速読解力講座では達成感や目標意識を持って取り組める成果確認を定期的に実施
速読力がどれほど身についているかを知り、効果的にトレーニングを進めていくためには、定期的に成果を確認できる環境がとても大切です。
速読解力講座では定期的な成果確認があるので日々の変化や成長が分かりやすく、目標意識を持ってトレーニングに取り組むことができます。
ライター
高橋智恵
一般社団法人 日本速読解力協会 専務理事
速読歴約20年。塾講師と導入塾教室の速読指導やサポートの傍ら速読システムの開発・改修、検定運営等に携わる。現在は開発や運営指導の教務監修に従事。