大学入試の英語問題は長文化傾向!読む速度を速くする方法は?
公開日:2023.11.16
最終更新日:2024.07.04
この記事は2951文字です。
約2分で読めたら読書速度1200文字/分。
大学入試英語の長文は近年、語数が増加傾向にありますが、実際にはどのくらいの語数なのでしょうか。近年の大学入学共通テストや国公立・私立大学の英語の入試問題文字数を調査しました。
志望校合格にはどれくらいのスピードで読んで解答しなくてはならないのか、確認してみましょう
目次
大学入学共通テストの【英語】語数
2021年から開始した大学入学共通テスト(英語・リーディング)では、2021年5,495語、2022年6,066語、2023年6,127語と増加傾向です。特に大問5随筆・物語文、大問6説明文で語数が増えています。
高校生の平均読書速度は、75wpmと言われています。
しかし、この速度では、問題を解き終えることができない可能性が高く、問題を解くときにどうしても焦ってしまうことになってしまいます。時間内に解き終わるためには、平均読書速度2倍の150wpmが必要です。
※wpm=words per minuteの略で、1分間に読めるワード(単語)数
国公立、私立大学入試の【英語】語数
国公立大学の【英語】文字数
大学によっては、共通テストのリーディングとリスニングの配点比率を変えたり、「読む」「聞く」両方の力が備わっているか見る大学もあります。また英語民間試験の結果を入試の判定にとりいれたり、英検®2級以上の力を必須とする大学もあります。
どんな入試でもしっかりと対応できるように早期の対策で力を身につけておくとよいでしょう。
北海道大学の文字数を例に見ると、高校生の平均読書速度75wpmで読んだ場合、読む時間が74分、解く時間が16分です。
大問3では70 語から100 語の記述もあるので、読む速度を2〜3倍に向上させ、解く時間や記述する時間をしっかりと確保したいですね。
私立大学入試の【英語】文字数
慶應義塾大学では討論文の記述が出題、上智大学【文学部(英文学科)】では120語の以内のライティング問題が出題されており、英語の言語知識だけでなく、論理的な思考が試されます。
早早稲田大学の試験は全問マーク式ですが、語数が多くなっており速読解力が必要です。高校生の平均読書速度75wpmで読んだ場合、読むだけで試験時間のほとんどを使ってしまい、解く時間が確保できません。
このように、問題を解く時間やライティングに時間を取るためにも、平均の2~3倍の速度で読むことができると入試で有利と言えるでしょう。
2025年の共通テスト試作問題に挑戦
新しい大問「実用的な文章」の内容と配点
2025年(令和7年)1月実施の大学入学共通テストは、新課程に基づいた出題となります。
大学入試センターが公表した試作問題では、「読むこと」だけでなく、4技能の中の「書くこと」を意識したような出題もあり、総合的な英語力を測る工夫がされた問題が出題されると考えられます。
令和7年度大学入学共通テスト試作問題「英語」の概要より抜粋
⾼等学校において,英語を「聞くこと」・「読むこと」・「話すこと[やり取り],[発表]」・「書くこと」を統合した⾔語活動の充実が図られることを踏まえ,情報や⾃分の考えを適切に表現したり伝え合ったりするために,理解した情報や考えを整理したり,何をどのように取り上げるかなどを判断したりする⼒を重視する。
試作問題は約1,750語です。(※SRJ調べ)
しっかりとした解答時間を確保するためには150wpmで読み進めることが理想であるため、制限時間30分で試作問題に挑戦してみてください。時間内に読み解くことができ、さらに見直しの時間まで確保できるのが理想です。
英語の読む・聴く力を鍛える
高校生におすすめの「速読聴英語講座」
速読聴英語講座では、自分自身にあったレベルで豊富なジャンルの文章を読み、トレーニングすることができます。語彙、速読・速聴、演習の順で取り組み、1単元15〜20分程度です。
ディクテーション・シャドーイングを行うこともできるため、聴く力も高めることができます。
月に1回の成果確認の機会では、自分自身の成果や立ち位置を確認することができ、目標に向かってトレーニングを行うことができます。
速読聴英語講座 CourseⅠ〜Ⅳ
大学入学共通テストの試験3回分を搭載
さらに年に3回行われる速読聴英語検定で自分自身の成果を確認するだけでなく、その結果を入大学入学共通テストの対策問題を30単元(試験3回分)搭載しています。
図表の読み取り、選択肢の複数選択、イラスト選択など、実際の出題傾向を分析しての出題形式となっています。入試本番に向けて、計画的に実践的な演習に取り組みましょう。
速読聴英語講座 大学入試対策
Reading Reading listening listening
志望校合格を目指して、限られた試験時間内に問題を正しく読み解き、解答するために必要な力を鍛えましょう!
まとめ
英語長文の読解力と論理的思考が求められる
- 大学入学共通テスト 英語の文字数は年々増加
- 国公立・私立の大学入試では大学ごとの出題形式に備える必要がある
- 解答する時間を確保するためにも、読解スピードを向上する必要がある
高校生の平均読書速度は75wpm程度ですが、大学入試では150wpmの読書速度が必要です。大学によっては英語民間試験が利用できる大学、解答がマークシートによる大学、記述式の問題が出題される大学など出題内容は様々です。
まずは自分の読書速度を把握し、目標から逆算して受験勉強の計画を立てましょう。そして、自分の実力を把握しながら段階的に演習問題に取り組み、しっかりと受験対策を行いましょう!
監修
安田 哲
一般社団法人 日本速読解力協会 理事
約20年間にわたり首都圏大手進学塾の現場の最前線で、英語・国語を中心に指導。中学受験・高校受験の難関校への多数の合格者輩出に加え、卒業生の約80%を偏差値60以上の高校に進学させるなどの指導経験あり。大学院では言語学を専攻、英語以外の言語に関しても幅広い知識を有する。